天珠を知っていますか?天珠(てんじゅ)をご存じですか? 石とともに「天珠」も好きだったりします。天珠情報は意外に少ないので、ちょっと気合いを入れみました。 ●天珠とは? 天珠(てんじゅ)は、「Dzi(ジー/ズィー)ビーズ」とも呼ばれ、 瑪瑙や蛇紋岩などの石に特殊な技法で独特の模様を焼き付けたビーズで、 チベットなどで作られてきたと言われています。 開運招福、魔よけ、厄よけ、健康などに御利益があるお守りのようなもの……でしょうか。 作られはじめたのは、3000年前とも2000年とも西暦700年とも言われていて、 模様は何十種類とあり、模様ごとに効能というか意味があるのですが、 せっかくページをつくるので、そういう内容はくわしいサイトさんにお任せするとして、 「こんなことはわざわざ考えないでしょう!」という切り口で天珠を考えてみます。 ●お題 私が選んだ「切り口」は、コレ。 「いったい天珠ってどんなふうに作られているのだろう?」 天珠はチベットで生まれたお守りビーズですが、 今では量産されていてかなり安価に手に入るものもあります。 (もちろんお高いのもあります) 好きと言うからには集めてみたのですが、どうやら製造方法もいろいろあるようです。 ●天珠はどうやってつくられる? ネット上で調べてみると、その製造過程は (1)白い染料を高温(1300度)で瑪瑙全体的に溶かし込み、全体を白くする (2)模様の黒くしたい部分に別の染料を塗る (3)再び加熱する ……と出てきます。 ですが、手元にある天珠を見ていると、どう考えても上記の技法が使われていないものがあるような……というか、 ほとんど違う技法なんじゃないの? と思えてきました。 模様をつけるために使われる薬剤は、古くは薬草であり、 現代ではアルカリ性金属溶液とも、硝酸銅溶液とも言われていますが、 そういうことは確かめようがありません。 でも、模様を描いた順番と方法はわかりそう……。 そこで、ひたすら天珠をひねくり回して、考えてみることにしたのです。 ●まずは「全員集合!」 ……ではないけれど、持っている天珠の全種類を並べてみました。 くわしくはあとで説明しますが、技法ごとに分けて並べてA、B……と記号を振っています。 今後はA天珠、B天珠と呼ぶことにします。 こうやって集合させてみると、けっこう種類がありますねぇ……。 せっかくなので、それぞれの特徴を簡単に。 A:この中では一番価格が高い種類。濃色の部分も線の部分も色に深みがある。 表面はややツヤが鈍く、アンティークっぽい感じ。地の石は白い(半透明)。 B:価格はAの次。Aに比べてツヤがあり、模様もシャープな感じ。 地の石は白い(半透明)。 C:「夢幻天珠」と呼ばれる種類。天珠は一般に濃色に白い線で模様が描かれている。 結果的に白くなくても目指しているのは白だが、この種類では明らかに線に色が付いている。 地の石は濃色。赤みを帯びているものもある。 D:「西蔵天珠」の名で売られていることが多い。 大型のものから小型のものまでバリエーションも豊か。 大きいものでは不透明だが、小さいものでは地の色が淡目で光を透す。 E:石以外の素材で作られた天珠。左が樹脂、右がボーン(骨)らしい。 F:天珠は瑪瑙などの石に模様を描いてあるが、これは縞瑪瑙を削り、 石の縞を生かして目玉模様に仕立ててある。 「天眼珠(てんがんじゅ)」「天眼石」と呼ばれる、これもチベット方面のお守り。 G:牙型の天珠。Dにも同様のものがあるが、 これはお店の人に「ガラスだと思います」と言われた。 地の部分は光を透すが、石の目(筋)は見えない。 H:天珠に似ているが、化石化した木で作られたビーズで 「パムテックビーズ」「プンテックビーズ」と呼ばれる。 瑪瑙よりは柔らかそうだが手触りは固く、打ち合わせるとコツコツという音もする。 つづく ●天珠比べその1へ ジャンル別一覧
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